Nishida's diary

トリニータを中心にいろんな試合を。

【大分】 新たなる舞台の先に見るものは〈2019年 シーズンプレビュー〉

6年ぶりとなるJ1に挑戦するトリニータ。久しぶりのJ1、今からとても楽しみです。

 

J3からJ1へ。V字回復の裏にはたくさんの過ちと迷走があった。怪我人が続出し地獄の14連敗。痺れを切らしてちゃんとまとまってたのかを問いただした2009年。その年の末には債務超過によりチームはバラバラに。そこから「おい!ファンボ!」な1年を挟んで田坂さんたちと共にPOを勝ち抜いて、資金面は募金によりなんとか工面。しかし戦力は充分とは言えず、翌13年はホーム未勝利&ダントツ最下位でJ2に戻り、柳田の大迷走によりJ3まで落ちた。

J3では苦しい闘いになったが、なんとか掴んだJ2復帰。片野坂監督と駆け抜けた3年もとても印象に残るが、本当に本当に激動の10年だった。

10年ぶりに「勝負ができる」状態でJ1に挑めるのは実に感慨深い。

 

そんな今年、片野坂体制4年目は大きなチャレンジの1年になる。開幕からどうなるかの予想を含めながら、今季の展望を見ていこう。

 

2019年 ポジション一覧(仮)

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とりあえずシーズン開幕前のポジション争いは多分こんな感じに。昨年ベースだとやっぱり前線の選択肢が多いなぁ、と感じる。

現状でのポジション別に細かく見ていこう。

 

GK

1stチョイスは昨期と同じく高木駿。やっぱり足元の上手さは頭ひとつ抜けてる印象。

サブにはムン・キョンゴンと小島亨介がほぼ同列。触れ込みの少なさからポープ・ウィリアムはちょっと落ちる印象。今季はルヴァン杯もあるので、そこでのGKの起用にも注目したい。

 

DF

昨年の主な並びは右から岩田・鈴木・福森。

右CBは岩田智輝の他に高さの岡野洵、怪我で離脱中の刀根亮輔に中盤が本職の丸谷拓也が昨年は起用された。

真ん中は不動の鈴木義宜だが、昨年、金沢でプレーをした庄司朋乃也も加入。一昨年の様に真ん中に竹内彬(現讃岐)、右に鈴木を起用したように、庄司を3バックの真ん中で起用しつつ鈴木との併用も考えられる。また、こちらも中盤が本職だが島川俊郎もできるらしい。

左CBは福森直也か。新加入の三竿雄斗は左利きということもあるが、怪我が多く実戦から離れている事もあり序列は下がるとみられる。三竿が復調しないまま福森も怪我などで離脱をしてしまい右利きのCBがこのポジションを務めると、ファーストタッチで前を向けないためかビルドアップの際にJ2でもわりとロストをしていたため結構重要なポジションだと思われる。

 

MF

RWB

右のWBは昨年と同じく松本怜が主力となる予想。高山薫は昨年、逆サイドでプレー。岩田は昨年序盤に途中出場で少しと天皇杯でRWBでプレーしたが、後に右CBでハマったため松本と同じポジションで争う選手はちょっと居ないような。

 

ボランチ(DH)

ダブルボランチの右を守備的(ビルドアップに主に関与)、左を攻撃的(シャドウとの関係性重視)とざっくり分けると、昨年と同様に右に丸谷拓也、左に前田凌佑がメインになる、かなぁ……

ボランチの筆頭、というか中盤の軸は丸谷。昨年、ビルドアップの受け方、ターンや配給、ポジショニングと五臓六腑の働きをした彼は不動に近いだろう。同ポジションと同じ役割を担うことを期待されているであろう選手は島川と坂井大将。頑張って丸谷を脅かす存在になってほしい。

ボランチは昨年主力だったからという理由で前田を選んだが、ここは激戦区の予感。

ほぼ両利きに近いとウワサの長谷川雄志にアジアカップから合流したティティパンもいる。が、二人とも新加入で実際のプレーを見てないからなんとも。丸谷と競合かも。

本職以外では小塚和季と小手川宏基ボランチ、できるでぇ~と言うことで書いたが、小塚は昨年、シャドウがメインポジションだったこととフィジカル的に不安があるような気がしている。小手川は昨年の甲府戦(トラウマ)でハイプレスに晒されてリズムが出せなかった事からちょっと不安。二人とも3-4-2-1なら2列目、3-3-2-2なら3センターの左右どちらかがメインポジションになるタイプだと思っているためダブルボランチの一角での起用は難しいと見ている。

 

LWB

左サイドで昨期主力だった星雄次だったが、昨年チーム3番目にシュート打ってた割りに決まらず、カットインができなくなると一気にプレーの幅が狭くなっていたため、J1でプレーをしていた高山薫が主力になるのかなぁ、と。そしてユース上がりの高畑奎太。ここ数年、ユースから昇格も半年で武者修行に出されるケースが多い。頑張って食らいついてほしい。

左右のWBでちらほらと伊藤涼太郎、小林成豪の予想が見られる。が、個人としては両選手共にサイドハーフの印象はあるが、より走力が必要なWBのタイプとは違うと考える。スクランブルでのWB起用はあるかもしれないが、片野坂監督はあまりコンバートをしたがらないタイプなのでよっぽど適正がある!とならないと実践で使わないかなぁ、と。ルヴァン杯天皇杯を実験場として使うかもしれない。そこでトリニータがどんな目的を持ってカップ戦に挑むのか、という1つの指標になるだろう。

 

FW

大激戦区の1トップ2シャドウ。昨年はゴールを決めていても、調子がいかに良くても相手を見ながら組み合わせを変更していたため、今季も様々な組み合わせを試しながら、柔軟に対応をしていくはずだ。昨年はこの柔軟な起用によって4選手もが2桁得点を記録。今季も攻撃的なサッカーを目指すため、FW陣の奮起はめっちゃ大切になると思っている。

 

ST(シャドウ)

シャドウもボランチと同様に左右で役割が微妙に異なる。右STは中盤との関係性、右サイドとの連携を重視し、左STは1トップに近い前プレを重視。多分昨期はこんな役割だったと記憶している。

右STは昨年やってたから!という理由で大分の元気印である三平和司を持ってきたが、小塚、小手川もプレーしていたし、中盤色の濃い選手をとりあえず競合とした。

左STはこれまた昨年、結構試合に出てたから!という理由で馬場賢治を一番上に。後藤優介も伊藤、小林もみーんな昨年2桁を記録ってどんな恐ろしいポジション争いかよ……と思う。誰がJ1で通用するのかが本当に楽しみ。みんな通用すると嬉しい。

そして左のSTには伊佐耕平も加えた。本職はCFだが、昨年終盤、途中出場でSTとして起用されるとサイドから馬力のあるドリブルで運んだり、飛び込んだりと意外にハマっていた。そして何より収まる。他の選手とは違ったプレーでSTの幅を広げた伊佐はここをメインで起用されるかもしれない。

 

CF

1トップの主軸は伊佐。最前線で収めるプレーは効いていたが、昨年の天王山であるアウェイ町田戦の様に1対1を結構外していた印象。やっぱりFWは点取ってナンボだし、藤本憲明が主軸になるのでは、と予想。そして新加入のオナイウ阿道がどのタイミングでフィットするか。レンタルから復帰した吉平翼は正念場。J1でもルヴァン杯でもいいから得点を取って泥臭さに結果をつける1年にしてほしい。

 

 

様々な組み合わせが試されるであろう1トップ2シャドウ。今のところの印象を、ポジションを縦軸に、攻守(中盤寄りかFW寄りか)を横軸にして表を作るとこんな感じに。

イメージよイメージ。
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新加入選手は曖昧な印象だが、この中で被りにくい3人を使ったり、似たような3人を使ったり、もしくは2トップだったり。起用の仕方によって片野坂監督が考えている試合の意図が見えてくるかもしれない。

 

 

開幕スタメン予想

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わからん!けど当たってたらすごい!(当たらないけど)

願望込み込みでこんなのかなぁ~って妄想を書いていく。あくまで予想。あくまで願望。

 

GK、3バック、ダブルボランチはビルドアップを重視して昨年と同様の並びに。高さを意識して岩田→庄司はあるかも。RWBも不動の松本。逆のLWBには馬力のある高山を使うと予想。

さて、問題は1トップ2シャドウ。鹿島DFは高くてヘディング強いイメージ。となるとオナイウや伊佐をぶつけていきたいが、彼らの所で収まらないと地獄になりそうなので、バリエーションを増やすために1トップは背後を取れる藤本を、シャドウには相手DFより前でポイントを作るために伊佐を起用すると予想。そして右シャドウには小塚。彼を先発予想したのは守備面で昨年と違う形を作るかもしれないと考えたからだ。

 

今季の序盤戦で一番注目したいのは守備。ここまで前3人の組み合わせについて結構書いてきたが、守れなければもちろん勝てない。今となってはほぼ死語になっている「カメナチオ」とまではならずとも、ある程度の強度は残留には必須である。

昨年は5-4-1のブロックを作っていたが、リトリートの際にバイタルの処理どうするか問題、ベタ引きWBが千切られたときどうするか問題が発生。人はいるけど思ったより脆かった。夏場からは5-3-2に変更をしたりしたが、ベースは5-4-1のまま。

今季も昨年同様に5-4-1にするのか、欧州リーグの3バックの様に5-3-1-1で守るのかは非常に気になる。開幕ではひょっとしたらシャドウの一角を中盤的な選手を起用して、守備時に3センターの様に守るのかもしれない。

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そうなると、小塚って結構なキーマンになりうる存在になると考える。3センターの一角だと馬場や小手川もできるが、なんかやってくれそう感が強く、一番適正ポジションっぽい小塚を予想。シンプルにプレーを見たい選手でもあるし。

 

…………と、今季の開幕前のポジション一覧の考察?と開幕スタメンを予想を書いてみましたが、やっぱりJ1、華やかだなぁ~。色んな媒体で大きく取り上げられたりして受かれちゃいます。しかし、まだ、なにもトリニータは成し遂げていない。これから先を拓く一年にしてほしい。

 

今季はまず残留を第一の目標に。そしてシーズンを終えた後にたくさんの選手が飛躍した、実りの多い一年だったと言えるようにするために、まずはスタートダッシュを!

信じてるぞ!絶対勝ってくれよー!!