Nishida's diary

トリニータを中心にいろんな試合を。

【日本代表】目先のカネのために捨てられる未来〈監督人事〉

感動をありがとう!日本代表良かった!メディアは日本代表を持て囃して、「さて、次の代表監督は~!」と盛り上がっており、JFAの田嶋も「よーし!26日までに後任決めちゃうぞー!」と頭田嶋なやり取りをしてますが、ちょっと待った。総括もなしに4年後のプラン、これからの長期的な戦略が全く見えないまま、なにも学ばずに「次!次!切り替えていこうぜ!」といわれてもついていけない。こっちは顔面サムライブルーです。f:id:west242447:20180724010945j:image

ということでどうヤバいかを書いていきます。

 

興行第一。カネカネカネ

ワールドカップを終えて、JFAの公式サイトを見ても総括はなく、ロシア大会全体の総括は技術面での考察はなく、「ロシア大会、こんなんでした」といったもの。この記事の最後に

今大会の技術面での分析については、FIFAのテクニカル・スタディ・グループ(TSG)が9月中にレポートを発表する予定だが、今後の競技のあり方に、ロシア大会は小さくない転機となったと言えそうだ。

とある。

そしてワールドカップ後の初戦は9/7のチリ戦@札幌とのこと。9月に総括を発表するのに代表監督は26日に発表。「大きな転機を迎えた」とあるのになぜそんなに急ぐのか……

そもそもワールドカップ明けの日程が大会前に発表されており、だいぶタイトな日程で代表監督を決めないといけない。日本のサッカーのこれからの4年をこんな急ぎ足で決められるとは思えないし、これまでのように監督を決めて監督のやりたいサッカーに日本の理想を擦り合わせていく形で行くのだろう。

つまるところ、代表監督は話題性第一で、そこそこ名のある人を連れてくれば良い位にしか考えてないのだろう。日本代表の長期的なプラン、戦略も提示しない不親切さなんだからこちらはそう受け取らざるを得ない。

また、次期代表監督の発表を26日に決めたことにはもうひとつウラがありそうだ。それは翌日の27日にハリルホジッチ前監督の第1回公判が行われる。

つまり、前日までに代表監督を決めちゃって、これまで通りハリルホジッチ氏に何のリスペクトもせずにいけしゃあしゃあと「これから日本代表が新たな船出をするというのに、前監督はネチネチと自分の名誉のために絶対負けられない戦いを挑んだのである。」とでも書き立てるのだろう。実に汚い。まぁそれもこれもぜーんぶ「コミュニケーション不足」なんだから仕方がないんだろう。んな寝言で許されるかい!と。

結局、JFAとメディアがハリルホジッチを悪者に仕立てあげて、検証できないのに「ハリルホジッチではベスト16には行けなかった」という結論で次の集金を優先するのだろう。
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ハリルホジッチ解任により失った信頼

ハリルホジッチ前監督の突然の解任によって起こった事は、選手第一主義で長期的なプランを持って指導をしても、協会は監督を守らずに保身に走るということだ。

代表監督は、その国の指揮だけでなく競技力の向上も求められる。4年を1つの区切りとしてどのように代表を強化するか、という一大プロジェクトであるが、今回の突然の解任によって信頼を失ったのは確かだろう。それによりこれから様々な面で苦労をすることになるだろう。

今回の解任によりまずは監督より選手の方が守られる、ということが公になった。いくら監督が素晴らしい強化案を持っていても、選手がワガママを言ってゴネれば簡単にクビを切られる。仲介役を協会がしなければならないがメディア、スポンサーと共に選手を中心にした興行を行っているため代表監督は守られる事はない。また、JFAは育成の指針を明確にしておらず、メディアに刷り込まれた「日本らしさ」「勤勉さ」「走力」をオウム返しするのみ。指針がないのにどうやって監督を決めるのか。

明確な指針も無いままアジアの盟主であることを求められ、ワールドカップではベスト8を目指さないといけない。それなのにいざ何か問題が起これば「コミュニケーション不足」とお茶を濁されて解任。これでやりたい監督なんているのだろうか?

これについてはfootballistaにて結城康平さんがまとめているのでそちらもご覧ください。
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オールジャパン」が抱える矛盾

コミュニケーション第一な田嶋はロシア大会後も「オールジャパン」と寝言を言っているようだが、そこには矛盾がある。

海外で活躍する選手は多くいるが、監督やコーチでは海外で活躍する方はいない。ざっくりと今回までのワールドカップで選手の技術力の向上による結果だと考える。しかし、Jリーグが始まって25年。開幕当初は選手だった世代が引退し、指導者としてのキャリアスタートして結果を残しはじめて間もない、というのが今の現状。新たなサイクルが生まれようとはしているが、まだ始まったばかり。指導者のレベルは世界と比べるとまだまだ低く、海外から学ばなければならない現状であるにも関わらず、なぜ「オールジャパン」なのかは謎でしかない。

しっかりと海外のメゾットを日本人に分かりやすいように言語化されているわけでもないのに、判断基準、解任理由がコミュニケーションが取れるか否かの一本槍ではあまりにも低レベルであり、日本サッカーのガラパゴス化鎖国へと舵を執っているようにしか思えない。

それだけではない。選手が引退してからのセカンドキャリアの問題は多く、数年前からずっと言われている事だ。「元プロ」が増えてはいるが、彼らの受け皿は十分あるとは言えず、指導者には登録料など様々な負担があるが、それが有効に活用されているとは思わない。海外の指導者ライセンスとの互換性も低く、本当に日本サッカーは鎖国へ進んでいるようにしか思わない。

 

終わりに

現状で不満なのは

・振り返りもせずに監督を変えること

・そもそものJFAの指針が提示されていないこと

・日本人監督の優位性が明確でないのにそれが最優先になっている理由

・指導者の育成が上手くいっていないこと

・不明瞭な点が多いこと

これらである。素人目に見ても様々な問題があるのにも関わらず、指針すら持ち合わせていない、不明瞭なのは怠惰と言われても仕方がないのではないか。

自分のリサーチ不足であればぜひコメント欄などで指摘をしてほしい。

 

日本サッカー協会、そして田嶋正幸へ、

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貴殿方の傲慢さで選手をはじめとするサッカーに携わる方々が不幸になるのは本当にやめてほしい。しっかりと未来を見据えたビジョンを、指針をわかる形で示してくれ。