【日本代表】たくさんのオーパーツ〈メンバー発表〉
Twitterには様々な人がいる。そんな中で稀に、キラリと光る投稿があったりする。最近で面白いなと思ったのはこれ。
これ前に妄想した話だけど、「かぐや姫が要求した宝物が仮にちゃんと全部揃っていたら、実はそれらはある種のオーパーツであり、天人とも互角以上の戦いが可能だった」という設定でひとつ
— ボマー (@bomber_bookworm) 2018年5月20日
仏の御石の鉢:ブッダの愛用した鉢でインドにある……つまり東洋の聖杯だ
— ボマー (@bomber_bookworm) 2018年5月20日
火鼠の皮衣:要は中華サラマンダーの皮。たぶん本物はビーム攻撃にも耐える守りの要
竜の頸の玉:これは例外的に玉自体が目的ではないと思われる。これを入手したということは、そう……そいつはドラゴンスレイヤーなのである
蓬莱の玉の枝:優曇華の花という説があり、優曇華は不死の薬になる……つまりおそらく、一言で言うと、ラストエリクサーだ
— ボマー (@bomber_bookworm) 2018年5月20日
燕の子安貝:安産のお守りで、出産の際に妊婦に握らせるという……ただそれだけのモノをここに並べるはずがない。おそらくは最大HPの劇的向上みたいな効果のアクセサリ。
これまではチャラい平安系男子を諦めさせるための口実と今までは解釈していた。
※平安系男子の参考画像
しかしこれを見てから、かぐや姫は、本当は月への強制送還など嫌で、じぃやとばぁやと一緒に暮らしたくてこんなことを言ったのでは?とか、月の人たちは子供を竹に埋めておきながら、育ったら連れ去るという畜生。それに対抗するためのオーパーツだったのでは、とか。
結局、平安のチャラ男どもが頑張らなかったから、かぐや姫奪還作戦は流れてしまったというバッドエンドな話のような気がしてきた。つらい。(調べてみたら竹取物語ってSF小説とか結構出てた。そのうち読もう……)
頭田嶋な大ボケクソ人事が行われてから早1ヶ月。5/30に行われる親善試合のメンバーが発表された。今回は27人が召集され、ガーナと試合の翌日に人数が絞り込まれ、シベリア送りにされる23人が決まる。
どんなメンバーが召集されたか、そこから考察を書いていく。
ざっとメンバーをみると「オーパーツがいっぱいだぁ~!」って感想。まぁ、あのような形で4年間をフイにしてしまったんだからやることなすこと色々と言われてもしょうがないし、田嶋は切腹しても足りないゾ。ファック!
とりあえずメンバーの確認から。
GK
川島永嗣(メス/FRA)
中村航輔(柏)
DF
長友佑都(ガラタサライ/TUR)
槙野智章(浦和)
吉田麻也(サウサンプトン/ENG)
酒井宏樹(マルセイユ/FRA)
酒井高徳(ハンブルガーSV/DEU)
昌子源(鹿島)
遠藤航(浦和)
植田直通(鹿島)
MF
長谷部誠(フランクフルト/DEU)
青山敏弘(広島)
本田圭佑(パチューカ/MEX)
乾貴士(エイバル/ESP)
香川真司(ドルトムント/DEU)
山口蛍(C大阪)
原口元気(デュッセルドルフ/DEU)
宇佐美貴史(デュッセルドルフ/DEU)
柴崎岳(ヘタフェ/ESP)
三竿健斗(鹿島)
井手口陽介(レオネサ/ESP2部)
FW
岡崎慎司(レスター/ENG)
大迫勇也(ブレーメン/DEU)
武藤嘉紀(マインツ/DEU)
浅野拓磨(シュツットガルド/DEU)
メンバーの詳細と会見についてはこちらで。
どんなサッカーにしたいか
まずはどんなサッカーにしたいか、が全く予想ができない。ハリルホジッチ監督の解任により4年間の積み上げではなく、完全にアドリブでワールドカップに挑むサムライジャパン。今回のガーナ戦は代表チームが「理想に溺れるか」、「勝つために現実を見るか」の分かれ道になるだろう。
そもそもチームとは、端的に言えば監督が勝つための「戦術」を準備して、選手たちがそれを遂行して成り立っているもの。それがあってはじめて世界の背中が見えるかどうか、というくらいの立ち位置である日本代表。それもハリルホジッチ監督が「3年ちょっと」かけて準備したプランを田嶋が「コミュニケーション不足」で爆破してしまったのだから、全てなくなり、更地になった。イタリアやドイツのようなビッグクラブがあれば、自国のチーム(ユベントスやバイエルン)の選手を中心にメンバーを組めばなんとかなるかもしれない。しかし、Jクラブで世界に太刀打ちできるビッグクラブはないし、ヨーロッパでプレーする選手は活躍はしているが、それは個人単位である。
と、なれば何を基軸にするか。結局は「今まで選ばれた」選手に頼るしかないのだ。
メンバー選出の意図を探る
今回のメンバー選出の基軸になりうるのは昨年8/31に行われたオーストラリア戦だ。今回の27人とオーストラリア戦のベンチ入り23人を比較すると、「落選」したのは僅かに3人。その後に召集されたのは7名のみだ。つまりは大枠の20人はほぼ決まるのではないか?というのが見立てである。その理由をザッと見ていこう。
まずはオーストラリア戦後に選外となってしまった3人から。
出場は昨年12月に行われた東アジア選手権での2試合のみ。オーストラリア戦で未召集で、今回呼ばれた植田直通(鹿島)とポジションが被る選手だ。その植田も東アジア選手権での2試合と今年に行われたキリンチャレンジカップでの3試合のみの出場。2人の間を分けたのは「ポリバレントさ」だろう。三浦はCBのみしかできないが、植田は東アジア選手権でSBを経験。より多くのポジションができる選手が選ばれたのが理由だろう。
小林祐希(ヘーレンフェーン/NLD)
海外組の中でも出場試合数が多かった小林も、代表での出場は僅かに4試合。それも先発は1度きりと、チャンスを掴みきることができなかったようだ。競合相手となったのはおそらく大島僚太(川崎F)。代表キャップは3試合で、いずれも先発ながら昨年の2試合では怪我などで30分程の出場に留まっている。しかし、西野監督も90分観たい選手だったのだろう。
久保裕也(ヘント/BEL)
今回のメンバー発表でサプライズ「落選」だった久保。W杯予選では6試合に出場。その後も召集され続けていたが、まさかまさかの落選。個人的にもビックリであった。彼の競合相手はおそらく武藤嘉紀(マインツ/DEU)。昨年10月のハイチ戦以降召集がなく、2トップの一角か、3トップの真ん中というイメージがあったため、3トップの右をしていた久保とはポジションは被らないはずだ。しかし、今回の解任により、3トップか2トップかは全くわからない状況になってしまった。これは西野監督の采配や起用方法を見なければ答えは出ない。解任の影響の煽りを一番受けた選手と言っても過言ではないだろう。
そしてオーストラリア戦で選外だったが、今回召集された7人の選考理由を見ていこう。植田、大島、武藤は上に書いたので他の4人を。
遠藤航(浦和)
浦和ではCBを主にこなす遠藤だが、代表ではSBだったりボランチだったりと、様々なポジションをしてきた。主力にはなれておらず、昨年は4試合のみの出場だが、守備の「ポリバレント」としての選出だったのだろう。
三竿健斗(鹿島)
昨年の東アジア選手権で初出場。そこから3月の欧州遠征2試合で途中出場し、マリ戦では中島のゴールをアシストした。未だに先発出場はないが、終盤のクローザーとしての役割を求められているような気がする。
宇佐美貴史(デュッセルドルフ/DEU)
2014年のガンバ大阪躍進の立役者は、その翌年から代表キャップを重ねていたが、昨年3月のタイ戦以降、代表での出場機会には恵まれていなかった。だが、今年3月の欧州遠征では持ち味の前への仕掛けでアピール。先発出場でのインパクトはイマイチだが、ジョーカーとしては計算できるとしての召集だろう。
青山敏弘(広島)
実に3年ぶりの代表選出は大きな驚きがあった。ハリルホジッチ監督になった直後に1試合だけ出場していたが、ここ数年は代表とは縁のなかった選手。しかし今年はJ1で首位を独走する広島の主力選手として活躍。セントラルハーフの選出が多い中で、長谷部に次ぐボランチとしての選出だろう。
27人という狭い枠組みの中に入れた者、入れなかった者。その明暗を分けた理由を感じ取っていただけたなら幸いだ。ここから最低でも4人は脱落。難しく、厳しいと感じる次第だが、選手たちにはのびのびとプレーしてもらいたいものだ。
オーパーツたち
ハリルホジッチ監督の解任により、選手たちの「経験」にしか拠り所はないが、ヨーロッパのリーグが終わった今月までで、コンスタントに出場できていない「オーパーツ」と化してしまった選手がいるのも事実。それは井手口、浅野、香川、岡崎、本田の5人だ。
井手口はスペイン2部で5試合のみの出場。浅野はシュツットガルドのBチーム、ドイツ4部で半年間も"干されて"いた。
香川と岡崎は共に左足首の怪我により、今季の後半戦は満足に出場できておらず、本番までに"リハビリ"をわざわざ代表ですることに疑問が残る。
本田は、代表メンバー発表前にTVにて「ハリルホジッチのやるサッカーにすべてを服従して選ばれていく、そのことの方がボクは恥ずかしい」「自分を貫いたという自分が誇りに思う」などと、監督不要!俺は好き勝手やる!というのを公にしてしまった。そんな選手がいて、果たしてチーム内でコミュニケーションがとれるのだろうか?
選手の経験に頼る!今まで選ばれた選手バンザイ\(^o^)/な今の日本代表。そんなよく分からない経験ありき、年功序列だから4年前から新陳代謝は行われず、中島翔哉(ポルティモネンセ/POR)のような勢いのある若手や、ブラジルW杯後に台頭した久保裕也(ヘント/BEL)、森岡亮太(アンデルレヒト/BEL)のような選手は不要!ということなのだろう。皮肉にも日本社会とリンクする結果になった。だが、プロフェッショナルな選手がいるからなんとかしてくれるんじゃないか。ですよね?
世界とのキョリの認識
ワールドカップの1次リーグではコロンビア、ポーランド、セネガルと対戦。その国々とのキョリはどれくらいなのかをJFA会長の田嶋幸三が東京大学で講演していたので、その内容を。
右が好調時、左が不調時の力
— イティサカ🐬 (@Ichi_soccer7) 2018年5月20日
うまくいけばひっくり返せるのでは?と考えている
いやーーーーー pic.twitter.com/ATVrzA5gBD
1枚のスライドのみで話すのは良くないが、小学生レベルの考察。日本だけグラフが長い!延びしろですねぇ!くらいしか感想はない。結局、日本代表だけがハイパー絶好調で、他の3ヵ国がウルトラ絶不調でないと勝てない(涙)という認識なのだろう。ウイイレかな?是非eスポーツで活躍していただき、会長の職を辞めていただきたい。
偉大なる田嶋会長()のお花畑な頭で描いた壮大な青写真。他の国より優れていると話していたスカウティングのレベルがこんなもんだからハリルホジッチ監督に「技術委員なんてあったの?」などと皮肉を言われるんだろう。
総括
ここまで書いてやっぱり思ったのは、「ハリルホジッチで良かったのでは?」ということである。なぜ解任を決断したのかが、コミュニケーション不足の一点張りでは根拠に乏しく、1ヶ月以上それ以外の理由は上がってこないばかりか、本田がメンバー発表前に突然TVを通じて持論を発表してしまうなど、選手の情報管理もままならない事が露呈してしまった。そんなことだから、「若手がいない」「なぜあの選手が?」などと不毛な論議に火がつくのだ。
立ち返る場所を失った日本代表に未来を見いだすのは難しく、目先の90分をこなすだけのチームに魅力など、ない。
【大分】vs山口(H) 共に狙いをもって〈J2 第15節〉
J2はもう15節。でもまだ15節。J2で一足早く勝ち点を大台の30に乗せた大分は、勝ち点3差で2位の山口との対戦。互いに狙いをもったゲームは、締まったものとなった。
この日のメンバーは以下のように
大分トリニータ
前節の4バックから3バックに戻した大分。3バックの右に黄誠秀がスタメンに入る。
星は古巣山口とはじめての対戦になった。
レノファ山口FC
前節のヴェルディ戦は0-2の71分から得点を重ねて、4-3で勝利。そんな前節から2人の入れ替え。契約上出場できなかった高木大輔が戻り、大﨑淳矢もスタメンに。
相手の形に惑わされずに
試合は、どちらが主導権を掴むかわからない状況の中、大分が幸先よく先制をする。
丸谷からサイドの松本にパスを送るが、ボールが伸びてしまう。これを渡辺広大が頭で触り、コーナーキックを獲得。宮阪はニアに低いボールを入れると、馬場が右足でワンタッチ。DFにあたり微妙に角度が変わり、ファーサイドのネットに吸い込まれて先制。
前半の大分は、山口の4-1-2-3の対策をほぼ完璧に出来ていたと感じた。 山口の特徴は、守備の際に2枚のトップ下(シャドウ)を前後に動かして大﨑とオナイウ阿道が2トップ、池上丈二と三幸秀稔がダブルボランチになって4-4-2を形成。
対大分戦の工夫として3バックに3トップをぶつけて、大﨑がボランチのケアをしつつも基本的にはこの形で守っていたように思われる。特徴的だったのが、GKの高木とDFラインでのパス回し。鈴木をオナイウがマークして降りてくる宮坂を大﨑が見る。しかし宮阪はいつもDFラインに戻るわけではないため、そこでの駆け引きが多くあった。
大分は中盤までフリックなどを使い、マークを剥がすと、そこから大きくサイドへ展開。相手DFの裏をWBの松本と星が積極的に狙い、ソンスと福森がサポートをする。
山口は前から嵌める事を狙いにしつつも、サイドの浅い位置からのクロスや、アンカーの三幸のロングボールも使い、チャンスを伺う。これに対して大分は後ろに5枚並べての守備を基本としていたので、跳ね返す事を意識してチャンスを作らせない。それでも三幸のロングパスからオナイウのとんでもトラップで前を向いたり、裏抜けをされてあわやPKという場面もあったりと、緊張感のあるまま前半を終える。
網の目を拡げられて
リードしつつもどこか落ち着かない前半を終えて、後半が始まってすぐの47分に試合は振り出しに戻る。右サイドで池上が粘り、ボールを残すと、小野瀬康介がサイドからカットイン。ゴール前で待つオナイウにパスを送るとワンタッチでこれを決めて同点に。オナイウはリーグで一番乗りの10得点目となった。
しかし、ここで尻込みをしないのが今季の大分。 失点から6分後の53分。左サイドの低い位置でボールを奪うと、星からのリターンパスを後藤を中継して逆サイドの松本へ。松本のマイナスのクロスを後藤は触れなかったが、長い距離を走っていた馬場がダイレクトでシュート。これがポストに当たってゴール。再びリードを奪う。
リードをした直後に大分は馬場と林を下げて、清本と伊佐を投入。もう1点取るぞというメッセージか。
山口も64分に2枚替え。大﨑と鳥養祐也を下げて高橋壱晟と岸田和人を投入。前線の枚数を増やしてフォーメーションを弄ってきた。
DFを1枚削り、2トップに。三幸の前に4枚を並べた3-1-4-2としたことにより、カウンターを受けると数的不利に陥りやすくなるが、前から仕掛けるのを明確にして押し込むことを優先した。大分の5バックに対して6人をぶつける事で大分DFは多少の混乱が起きた。5人でブロックを作っているのに1人はフリーになる。マークにつけばDFラインに6人も並ぶ事になり、より押し込まれてしまう……
そんな状態になっているうちに同点とされてしまう。クロスは弾くかれたが、ペナルティエリアの外から高木大輔がミドルシュート。これが左角に決まり再び同点に。
その後も一進一退の攻防が続くが試合終了。2-2の痛み分けとなった。
山口の印象
選手ではやはり、小野瀬康介、高木大輔、オナイウ阿道の前線のトリデンテが印象に残った。これまでリーグ戦27点のうち19点を叩き出しており、この日もオナイウと高木が得点をして強烈だった。だが、それよりも印象に残ったのはトップ下の一角に入った池上丈二だ。大阪体育大時代にもプレーを観たことがあるが、セットプレーのキッカーとしてだけでなく、攻守の繋ぎ役としての役割が上手い。この日も三幸の組み立てをサポートしたり、サイドのサポートをしたりとリンクマンとして非常に効いていた。彼にについてはジェイさんのnoteで熱く語られているので是非。
チームとしては特に攻撃で渋滞が起こらないようにプレーエリアをある程度決めていたように思われる。高木、小野瀬はサイドで張って、オナイウは真ん中。その間をシャドウが埋めての前線5人のため、数的には同数、もしくは勝っているがポジション取りを味方どうしで行い結果として渋滞が起きるチームが多い中、ここまで整理できているチームは少ないのではないか?
また、前から仕掛けるのがハマると一気に来る山口。この勢いは脅威だし、これを実行できる走力やポジションの整理など、細かいところも詰めている好チームだな、と感じた。
難しいゲーム
両チーム共にリーグトップの得点数を誇る天王山は、互いに2点を奪い、さらに点を取る意識をした攻撃的なゲームとなった。そこにはDFのリスク管理や中盤のケアや組み立てなど、攻撃の為の下支えがあった。両チーム共にここのバランスを最後まで保ち続けた事が結果として「難しい」ゲームになった要因だと考える。互いに「勝てた」「いや、やられていた」など賛否が別れるのはそれだけ拮抗していたからこその意見だろう。
しかし、先手を取り続けたのは大分。課題のセットプレーから得点が生まれ、ポストを叩く惜しいシーンもあるなど改善されつつある。また、強力な3トップに対して、これまであまり出場のなかった黄誠秀が成長した姿でスタメン出場をし、フルで闘えた事は好材料。これからも「30人」で頂を目指す。この積み重ねは必ず終盤戦に役立つはずだ。
【ハイライト】2018明治安田生命J2リーグ第15節 大分トリニータ vs レノファ山口FC - YouTube
【日本代表】勝手に代表選考をしてみる。
「田嶋、このクソボケカスゥ……」
おっと、いけない。
えー。突然ですが最近、アニメの「ヒナまつり」ってのを観てます。
「ヤクザ×サイキック少女のアーバンライフ・コメディー!!」らしい。
アーバンライフ・コメディー!!はよくわかんないけど、ギャグがメイン?のゆるーいアニメ。面白いよ。
そういや最近、代表監督が変わりましたね。思わずヒナまつりに出てくる三嶋瞳ちゃんみたいにホンネが。
ハリルホジッチ監督の電撃解任で、世界にアホだぞー!と大っぴらにした日本代表。アトランタ五輪のアンダー世代の監督を「国際経験豊富!」と謳い、コミュニケーション不足だったからオールジャパンで世界に特攻!と頭田嶋なクソっぷりを魅せてくれたサムライジャパン()
いよいよワールドカップの開幕まで1ヶ月!頭田嶋な人事により高揚感は恐ろしいほどなく、勝っても負けても失敗が約束された地獄のワールドカップになる。
しかし!「おもしろき こともなき世を おもしろく」と高杉晋作も辞世の句として詠んでたし、ロシアW杯の日本代表絡みで唯一面白そうなメンバー選考を勝手にするよー!
どうせネタみたいな記事にするなら「3バックは左から田中、マルクス、闘莉王で!」みたいに振り切れれば良いんだけど、それができないあたり陰キャなんだなぁ~。悲しい。
というワケでメンバー選考や、どーすりゃ世界にワンチャン勝てるで!ってのをわりかし真面目"風"に書いていきます。
とりあえずメンバーの23人から
GK
川島永嗣(メス/FRA)
中村航輔(柏)
林卓人(広島)
DF
槙野智章(浦和)
吉田麻也(サウサンプトン/ENG)
佐々木翔(広島)
長友佑都(ガラタサライ/TUR)
酒井宏樹(マルセイユ/FRA)
酒井高徳(ハンブルガーSV/DEU)
MF
長谷部誠(フランクフルト/DEU)
青山敏弘(広島)
柴崎岳(ヘタフェ/ESP)
山口蛍(C大阪)
森岡亮太(アンデルレヒト/BEL)
FW
乾貴士(エイバル/ESP)
原口元気(デュッセルドルフ/DEU)
宇佐美貴史(デュッセルドルフ/DEU)
大迫勇也(1.FCケルン/DEU)
中島翔哉(ポルティモネンセ/POR)
武藤嘉紀(マインツ/DEU)
岡崎慎司(レスター/ENG)
全体の基準として、そのポジションのトッププレイヤーが主軸となり、複数のポジションができる柔軟性がある選手、走ること、球際の強さを持つ選手、調子の良い選手の順で決定。
チームのコンセプトは「臨機応変!後出し可変サッカァ~」です。ウイイレみたいなもんです。
基本は4-3-1-2でバイタルエリアを人数で埋める。
長谷部が落ちれば3バックや5バックにでき、
岡崎が右サイドに出れば、4-4-2や
4-3-3になる。
ヤッタァー!!!
形を変えれば世界に勝てる!なんてのはないですが、走れる選手がスペースを埋めまくればひょっとしたりして。
これでなんとかなるはず。なんちゃって。
ここからはポジション別に選考理由をば。
GK
川島、中村は直近の代表戦にも出場。残り1枠が問題になった。
怪我明けの東口、チームの調子が上がらない西川を選外とし、ブッチギリ首位の広島から林を選出。
DF
まずはCB。枠は3~4程と考える。主力の吉田と槙野の控えが問題に。昌子、植田、森重などが候補となったが、どの選手もピンと来なかった。Jリーグを観ていて、空中戦の強さに足元の技術もここ数年で備えてきた中澤に代表復帰をしてもらう。引退?まだダメ。
次にSB。長友、酒井宏はすぐに確定。ベンチに酒井高と佐々木を選んだ。SBなら車屋も選択肢にあったが、酒井高はボランチ、佐々木はCBもこなせる事からそちらを優先した。
MF
DHから。長谷部はキャプテンとしてチームを整えてる?らしいから、そのバックアップとして広島の青山を召集。ミシャ時代に流れによってCBをやってたこと、今のチーム状況が良いことから選出。
次にCH。守備的、攻撃的で役割が変わってくる。まずは守備的CHから。山口のボール回収力を買ってスタメンに。ベンチには井手口を置きたかったが、試合に出れていないので選外に。かわりに大島を選出。守備的じゃないけど……苦肉の策。
攻撃的CHとして森岡をスタメンに。走力はベルギーで大幅に向上ようだし、身体も強くなったなぁという印象。ベンチには柴崎。
MFの最後はトップ下。いや、人多い!一番多かった。このポジションに自分が求めるのは、10番らしい創造性溢れるプレー!ではなく、中盤からの飛び出し、守備の方向づけがメイン。と、なると岡崎か乾のどちらかフレッシュな選手を先発に。切羽詰まれば中島を起用。これでなんとかなるはず。
FW
2トップでいきたい。ポストプレーのうまい大迫と狂犬原口が前線でがんばる。どちらか調子が悪ければサワヤカ武藤を入れてスマイル。変化がほしければ宇佐美を入れる。臨機応変に対応できるはず。エースが居なくとも!強い!気持ちで!
主な選外選手の理由
・香川真司 (ドルトムント/DEU)
最終節で復帰も、3ヶ月のブランクは大きい。W杯はリハビリの場ではないので仕方なしに。実際、狭いスペースを崩す場面はそんななく、あまり走れる印象がなかった。
・本田圭佑(パチューカ/MEX)
ボールをキープでき、シュートも上手いこの選手はまさにケイスケ・ホンダ(プロフェッショナル)。けど本人はパスワークから決めるのをモットーに?プレーしているためか、どうしても「詰まる」イメージが強い。中盤に落ちてボールを貰いたがる。FWでの比較対象が大迫になるが、彼を下げてまで本田を使う理由はなく、ベンチで腐らせるなら選外のがうまくチームが回りそうと判断。
・久保裕也(ヘント/BEL)
本当は呼びたかったけど泣く泣く選外に。ごめん。他の選手のがよかった、見たかっただけ。本当にごめん。君に非はない。
Jで決定力を見せて代表に選ばれるも、 国際大会でのインパクトを残すのには時間が短すぎた印象。シュートセンスが年々良くなってきてて、カットインからDFの股を抜いたシュートとかで魅せてくれてた。ヨーロピアンな風味(微糖)が出てきたような。でもやっぱり代表のFWに比べるとインパクトは小さかった。キレのブラックになろう。
こんな感じです。世間で度々言われる2トップ待望論や長谷部のリベロ起用でもなんでもあれ!視聴者投票で見たい選手の起用法を選んでチャンネルのdボタンを押してね!
今週のサッカーダイジェストの企画で「この23人でロシアW杯を戦え!」という記事がフォーメーションとともにいーっぱい羅列されていた。それは楽しいけど、1人あたり1ページに4人も詰め込んで……もっと深い考察を聞きたいんだけどなぁ。それならサッカーゲームキングあたりで「俺の代表」のウイイレ対戦企画やらない?楽しいと思うんだ。
まぁ、実際どうなるかはよくわかんないけど、とりあえずパスで「自分たちのサッカァ~」をやるんじゃない?うっひょ~っ!楽しみぃ~っ!
ばーかばーか!田嶋のばーか!
【大分】vs岐阜(H) やり遂げる根気強さ〈J2 第14節〉
GWの連戦を2勝1敗で終えて、大分は単独首位に躍り出てからはじめての対戦相手は岐阜。パスワークに翻弄され、ジャッジにも助けられた大分だったが、根気強さが最後に実り、首位をキープした。
この日のメンバーは以下のように。
大分トリニータ
第2節の山形戦以来となる4バックで挑んだ大分。前節から5人を入れ替え、星、丸谷、小手川、伊佐、そして怪我明けの後藤が先発に名を連ねた。
FC岐阜
大木体制2年目の岐阜は、2連勝。試合前のインタビューでも、大木監督が「調子がいい」と話していた。
前節からの変更はなし。トップ下には大分に所属していた風間宏矢も先発で起用された。
「湧き出る」岐阜に四苦八苦
ボールを保持してペースを握るタイプ同士の対戦となった試合は、大分が久々の4バックに慣れないでいる内に岐阜が主導権を握る。
全体を縦にギュッと圧縮して、「ボール狩り」を行い、前から仕掛けてくる岐阜。GKにもプレスをかけてコースを切ってくるため、大分は中盤から下でボールを落ち着かせる事が難しくなっていた。攻撃では、2-3-2-3のような形を取り、両サイドバックも高い位置でのパス回しに参加。ウラを返せば自陣にはGK+CBの2人しか残さないというほどであった。縦にボールが入らなくとも、ダイレクトパスでテンポを早めてチャンスを創り出す。
大分は、人数をかけてくる岐阜に押し込まれて、自陣でのプレーが増えた。しかし、前がかりになる岐阜のウラ、特に両サイドバックのスペースを狙ってチャンスを作ると、シュートで完結することができていたため、コーナーを得る機会も度々見受けられた。
一進一退、やや押され気味だった大分だったが、前半の終盤、コーナーキックからニアで反らしたボールをファーから古橋亨梧が飛び込んで失点。0-1で折り返す。
上手くいった後半のアタマ
後半に入り、片野坂監督は球際の強さと後半の入りを大切にするように指示。それを早くも選手達が見せてくれた。48分に、自陣深い所から福森が前線にロングフィード。これを伊佐が抜け出してペナルティエリアの外からシュート。これが決まり、早々に同点とする。
72分には古橋のグラウンダーのクロスがフリーの田中パウロ淳一に渡る。シュートはGKの高木が右脇でなんとかブロックするも、こぼれ球に風間が詰める。これもカバーリングに入った福森が瀬戸際でブロック。最後は松本がクリアをして「1点モノ」のピンチを防いだ。
両者共に譲らないままアディッショナルタイムが表示され、引き分け濃厚になった90+2分。清本が小手川からのパスをダイレクトでシュート。これは岐阜GKビクトルにブロックされるも、こぼれ球に詰めた三平のシュートはDFに当たり、ポストの内側に当たり、DFが掻き出すも、ゴールラインを割ったとしてゴールが認められ、逆転に成功。大分は瀬戸際で勝ち点3をもぎ取った。
この日の意図を考える
この日、第2節以来2度目の4バックからのスタートを選択した大分。そこには「守備から入る」という事をベースに、柔軟に対応策を準備していたから。
この日の狙いをザッとまとめると3つ挙げられる。こんな感じ。
- 4バック
- 中盤のビルドアップ
- 攻撃のデザイン
1.4バック
まずは4人で守る事を選択した意図から。
岐阜のサッカーは前からプレスをかけ、GKにもついてくる。これは千葉を筆頭に数チームがやってきたことだが、岐阜は連動する人数が7~8人と、他のチームよりも多い。大分は3-4-2-1で入っていたらGK、DFとボランチ、両WBまでがプレスに晒されてしまう。後ろで落ち着かせる場所がなくなり、WBの出所を抑えられるとどん詰まりになるのは、岡山戦でも見られたため、それを回避するために4バックを採用した。
2.中盤のビルドアップ
この日の中盤、特にセンターラインは丸谷、宮阪、小手川の3人で構成。守備時は丸谷がDFラインに入りに5-4-1を作り、攻撃時には宮阪が1列前に入り、バイタルらへんを埋める。相手がボールを保持することはスカウティングでわかっていたことなので、DFラインの前に3人を並べて、岐阜のボランチ-トップ下の3人に真ん中でテンポよく回す事を阻止する事。そこで奪いきる事が最大の目的だった。
3.攻撃のデザイン
最後は攻撃のデザインについて。違っていたのは、シャドウの馬場と後藤の位置。いつもは相手のSBとCB、ボランチの間で受けてズレを作る動きが求められる。しかしこの日の相手の岐阜は前から7~8人かけてプレスをハメにくる。フルコートの1on1に近い事をするのが目標の岐阜だが、DFの強度を最低限保つためにCBは人ではなく位置を守る。一方でSBはヒトに付いて守るため、どうしてもSBの裏に広大なスペースができる。そのため、馬場と後藤をタッチライン際まで張らせてカウンターの準備をさせた。守備でも、5-4-1の「4」の左右を守るため、スムーズに守備に入る事もできた。
結果として、馬場、後藤がサイドを突いてのチャンスは少なかったが、前半にあった中盤深くから丸谷が右サイドの松本へ大きく振り、そこから馬場の左足でシュートの場面に持ち込んだシーンに象徴されるように、サイドを起点にすることを意識していた。
岐阜の印象
大木監督の「11人が完璧にプレーできれば、自ずと結果はついてくる」というような哲学が全面に出ていて、ブレないことの大切さを身をもって感じることができた。やっぱりこの人は変態だなー、とも。
選手で気になったのは、やっぱり古橋亨梧。守備をサボらないし、コースの消し方も見事。攻撃面でも松本に後手を踏ませるなど、攻守両面で活躍。これでプロ2年目。近い内に引き抜きがあってもおかしくないと思えるほどの活躍だった。また、風間宏矢も印象に残った。スタートはトップ下の一角、ライアン デ フリースの交代後はCFとしてプレー。ミドルシュートや飛び出し、パスなど攻撃のスイッチを入れる存在はやっぱり観ていていいなぁと感じる。すき。
やり遂げる根気強さ
相手に合わせて形を変えた大分だったが、「守備から」試合を組み立てるという点でブレなかった。そして、最後の最後まで得点を諦めなかったからこそ、三平のシュートは生まれた。あそこでシュートに持ち込めなければゴールの判定は無いのだから、根気強さが最後に実ったのは、幸運であったかもしれないが、それだけ挑戦をしてきたからだろう。
結局、最後に勝敗を分けるのは「気持ち」なのかもしれない。しかし、そのための準備、チームとして立ち返る原点となる「守備からの組み立て」を我慢づよく、全員でできたからこその勝ち点3だったように感じた。
この試合からシーズンは中盤戦に入る。夏場で消耗が激しくなり、苦しい試合も増えるだろう。だが、今年の大分は立ち返る場所がしっかりとある。我慢づよく、30人で戦い続ける大切さ。それを体現してくれたトリニータのこの先は明るいように感じられたゲームとなった。
【ハイライト】2018明治安田生命J2リーグ第14節 大分トリニータ vs FC岐阜 - YouTube
【大分】vs新潟(A) 死闘を30人で〈J2 第13節〉
昨年までJ1だった新潟相手に、今季、片野坂監督がよく口にしていた「30人で戦う」という言葉を実践。特に後半は息を飲むような、心臓が飛び出るような展開になったが、勝ち点3を手にすることができた。
アルビレックス新潟
第6節徳島戦以降ホームで勝ちがない新潟だが、GWのアウェイ2連戦は山口(2-1○)、金沢(3-2○)といずれも勝利。両試合共に後半の50分と44分に得点する勝負強さをみせた。大分との勝ち点差は7。勝てば「4」差、負ければ「10」差となるためなんとしても勝ちたいところ。
大分トリニータ
前節から5人もの入れ替えを行った大分。第2節山形戦以来に出場となった黄誠秀と那須川将大、今季初先発となった川西翔太、 ここ2試合をベンチからスタートしていた林容平、そして今季初出場&初先発となった國分伸太郎がスタメンに。
使い分けが上手くいった前半
大分は5人ものメンバーの入れ替えと、前節の大宮戦で少しだけ試した4-4-2のスタートになるかと思ったが、3-6-1でゲームに入った。
大分は試合開始から落ち着いてボールを回すと、7分に早くもスコアが動く。左サイドで那須川がGKとDFの間に低いクロスを送ると、ゴール前で林が潰れて逆サイドへ流れると、松本が右足を振り抜き先制。9分には自陣から福森がロングボールを入れると、國分が胸で落とし、林がミドルシュートを放つなど、メンバー変更による連携不足を感じる部分は少なかった。
新潟は14分、ワンツーで原輝綺が右サイドの深くを抉りセンタリング。これが大分DFの頭を越えて渡邉新太が胸トラップからゴールの上をぶち抜く豪快なシュートが決まり同点とする。
大分は同点にされるも浮き足立つことはなく、その後もボールを動かしてペースを握ると、29分に1点目と同じように那須川のクロスが逆サイドまで流れると、松本が利き脚とは逆の左足でクロスをあげる。インスイングのボールがゴール方向へ向かうと、ソンジュフンがクリアミス。これがゴールに吸い込まれて、幸運な形で再びリードを奪う。
そのまま2-1の1点リードで前半を折り返す。
この日の大分は、場面によってビルドアップの形を上手に使い分けていた。
相手が前からプレスに来ると、ボランチの片方がDFラインに下がり4+1の形でボールを回しつつ、低い位置からロングボールを入れていく。相手が下がり目になると、ボランチが縦から横に位置取り、3+2の形になり、より高い位置でボール回しをして前線にボールを入れる機会を伺っていた。
これまではシーズン開幕から4+1でのビルドアップをしていたが、カウンター主体のチームとの対戦では3+2でのビルドアップをしていた大分。しかし、この日のように時間によって流動的に形を変えていたのははじめてだったように思われる。結果として大分のパスをどこで抑えるかが明確にできなかった新潟は、プレスの仕掛けどころが曖昧なまま前半を終えることになった。
対応してきた新潟
後半に入り、新潟はメンバー交代こそ行わなかったが、プレス位置を高くして、FWのターレスがコースを限定し、左右のCBを両SHが監視、降りてくるボランチの片側を小川佳純がマークにつく形を採用していたように思われた。これにより前半よりはボールを持つ時間が多少少なくはなったが、千葉戦や金沢戦でも同じような対策をされていたため落ち着いて対応をすることができた。
ハイプレスを仕掛けた新潟だったが、それが長続きするはずもなく61分に小川を下げて矢野貴章を投入。前線でポイントを増やして押し込むことを目標にしていたか。同じタイミングで大分は馬場から清本へ。高い位置から仕掛けてくる相手の裏を狙いたい。
その2分後の63分には黄誠秀を下げて刀根を投入。新潟が矢野を投入した事に対して、前線でのエアバトルや球際を意識していたと感じた。
守備でビルドアップ対応をされた大分だったが、それよりも新潟がボールを持った時の変化に驚異を感じていたと思う。前半では深い位置までSBが持ち込んでクロスを上げていたが、後半に入ってからは浅い位置からでも前線にボールを供給して来るようになった。
前線で待つターレスは前半から競り合いに強く、前を向かせなくとも前半で一度見せたようなバイシクルシュートがあったため、大分は対応に苦労した。それに加えて高さや強さのある矢野も投入されたことにより、前線で綺麗にボールが繋がらなくとも、讃岐戦のようなスクランブルからこぼれ球を狙ってくるため65分から大分は押し込まれる形になってしまった。
それでも大分はロングカウンターから清本がダイレクトでシュートを打つなど、チャンスを作る。この場面のように、攻撃をシュートで終えることが出来ていたため、防戦一方にはならず、相手に守備を少しでも意識させることができた。
新潟は押し込むがシュートまで持ち込めないためか、田中達也とブルーノメゲネウを投入して前線をより厚くして得点を狙うが、大分が瀬戸際でボールを掻き出し続けて守り抜く。最後の最後までわからないゲームとなったが、守りきった大分が勝ち点3を手にした。
新潟の印象
新潟にとっては攻めて攻めて攻めまくった後半で得点ができずに敗戦。それも決勝点はオウンゴールなのだから不満が残るゲームとなったはず。個人的に感じたのは、大分のビルドアップ対策が完全でなかった事が挙げられる。新潟は3+2のビルドアップに対してボランチと両SHが圧縮して中を閉じて、WBのケアをSBがする事がゲームプランとしてあったはず。それは前半のスタートから上手く動いている事から感じられた。しかし、大分のボランチが1枚落ちて4+1でビルドアップをすると、ボランチの1枚に対して新潟が4人も寄せてバランスが崩れた。後半には修正をしてきたが、それまでに大分に与えた時間は充分だったような。
鈴木監督は日体大から今季久々にJで指揮を取るが、ここ数年は大学生の指導をしていたため、選手たちの自主性を重んじていると思う。実際、ピッチでプレーするのは選手なのだから、選手の判断、つまりは自主性が問われるのだが、新潟の選手達はその判断ができない、もしくは遅かった様に思われた。これが勝敗を分けたような気がした。
選手で気になったのは渡邉新太。得点も素晴らしかったが、まずボールを持ったら仕掛ける事を意識しているようで、見ていてワクワクする選手だった。他にも原輝綺や戸嶋祥郎といった若手もスタメンに名を連ねていてこれからが楽しみだと感じた。セカイのサカイこと坂井大将も頑張ってスタメン復帰を目指して欲しい。
30人で掴んだ勝利
スタメンは変われどやることは変わらない。それを見せてくれた大分。選手が変われば個性も変わる。星のような力強い突破はないが、どこからでも高精度なクロスを上げられる那須川。丸谷のようにバランスを取りつつも、ボールを受けると積極的にヌルヌルッとドリブルで仕掛けられる川西。久々の出場となったが、前回の出場で課題だった攻撃面でアピールをできたソンス。今季初出場となったが、前線からの連続したスプリントで守備にも貢献した國分など、各自の「色」を出しつつ、勝利できた。
それだけではない。これまでは押し込まれるとそのまま失点となる場面で、粘り強く対応して後半は無失点にできた。 昨年までJ1だった新潟を相手にここまでできたのは本当に大きく、これからに繋がるものだった。
この勝ちは勝ち点3以上の価値がある。そう思わせてくれるゲームだった。
【奈良クラブ】vsFC今治(H) 「J未満」のクラブのしあわせとは〈JFL 1st第8節〉
GWの連戦はJリーグだけでない。「アマチュア最高峰」のJFLもまた、連戦を戦っている。今回はJ空白県のひとつで、Jリーグ入りを目指す奈良クラブを観に奈良県の橿原市へ。「J未満」のしあわせとは何かを感じられれば、と思い足を運んだ。
この日のメンバーは以下のように。
奈良クラブ
リーグ開幕から3連勝と波に乗っていたが、そこから4連敗。ここ数年、Jリーグを目指してはいるがJFLで中位に甘んじるなど成績は芳しくない。近年で名をあげた選手に、ベストイレブンと新人王を獲得した茂平(現北九州)や、昨年のベストイレブンと得点王に輝いた坂本修佑(現沼津)らが挙げられる。
FC今治
ここまで3勝2分2敗とまずまずな成績の今治。JFL加入2年目ながら、オーナーに岡田武史氏(元日本代表監督)、監督には吉武博文(元U-17日本代表監督)と、主にコーチ陣にビッグネームが揃う。
逃げ腰で攻められて
前半開始早々にゲームが動く。GKのロングボールに横野純貴が頭で競り合うと、こぼれ球は藤井貴之の前に。ペナルティエリアの前から豪快にドライブシュートを蹴りこみ奈良クラブが幸先よく先制。前半中頃にも藤井がシュートを放つなどしたが、それくらい。基本は両SH、CFの3人が近い距離を取るが、ボランチのサポートも少なく、SBの押し上げもまちまち。明確な決まり事が見えてこないと、今治に流れが向く。奈良のSBの前で右WGの佐保昂兵衛がボールを受けるとボールを下げて、上村岬がクロス。GKとDFの間で有馬潤がワンタッチで決めて同点に。37分には左サイドを小野田将人が上がり、ペナルティエリア内にカットインをすると奈良DFが思わずファール。このPKを小野田が決めて逆転。試合をひっくり返す。
数は増やせど
後半に入り、奈良クラブはベタ引きの5バックから両サイドを1列上げて3-4-3に。ボールに関わる人数を増やすが、流れは変わることはなかった。
後半開始直後には、ボランチがボールを奪われて3対3の状態に。この場面でのシュートはGKの藤吉皆次朗がセーブをするが、これに象徴されるように、高い位置を取るようになった奈良のサイドを今治の3トップが上手く突く場面が多く見られた。それでも瀬戸際で失点が増える事はなかったが、80分にミスから上村岬に決められると、3分後にはボランチのロストから有馬潤がこの日2点目を決めて1-4。奈良は先制するも大敗し、5連敗となった。
チームではない何か
この日の奈良を見ていると、やりたい事ばかりを優先して、やるべきこと、しなければいけないことがほぼ全くできていなかった。
顕著だったのがボランチ。真ん中に2人居るが、DFからボールを引き出す動きも少なく、サイドと連携を取るワケでもなし。DFは仕方がないから位置の確保のためにロングボールを入れて起点を前線に作るも、それだけ。それにより奈良の攻撃は中盤の省略しかできず、結果としてボランチが終始漂うだけだったのは奈良にとって本当に痛手だった。
WBも後半は攻め上がるばかりで裏のスペースのケアができない、CBは押し上げもできずにビルドアップから軽率なミスで試合を決定づける3点目を献上する。チームの状態が上向かないからといって、中盤から下の選手が揃って低調だと厳しいという印象を受けた。
一方でGKの藤吉皆次朗とFWの横野純貴はなんとか状況を打開しようと気を吐いた。藤吉は前半終了間際や、後半にビッグセーブを連発するなど、4失点ながらも良いプレーが多かった。横野はプレーに粗さもあったが、前線からプレスを積極的に仕掛けて前から行く姿勢を見せてくれた。そしてこれに連動できないのが寂しくもあった。
狙いどおりだった今治
一方で、逆転での勝利、それも4点も取れた今治にとっては会心の勝利だったことだろう。試合の分かれ目となったのは同点にしたシーン。5バック+2ボランチ+向慎一の8人で守る奈良に対して2センターの上村岬と小野祐輔がボランチの外に開いてボールを貰う。そこで相手のSBが釣れればWGが裏を取り、ボランチが釣れればバイタルエリアを突く形ができていた。ボランチ脇で起点をしっかりと作り、良いクロスから同点。まさに狙いどおりだったはずだろう。結果としては相手のミスから3得点だったが、積極的にWGが仕掛けていく姿は見ていてとても面白かった。
「J」未満のしあわせは?
奈良クラブはJリーグへの参入を目指しているが、成績面で見劣りをする。JFL参入後の3年間で7位、10位、7位と、上位に食い込めていない。和柄のユニフォームや、ユニークな?応援がウケたりと「J未満」ながら話題になってきた奈良クラブ。しかし、肝心の成績がこれでは客足は離れていくだろう。アマチュアだから成績は度外視でも良いかも知れないが、あくまでも奈良クラブは「Jを目指す」クラブ。そのための情熱や必死さはピッチから伝わらなかった。
あくまでも試合結果は相手あっての事なので一概には言えないが、成績面以外でも、YouTubeなどといったSNSの活用が上手くいっていない現状で、奈良に興味を持ってもらえるかは大いに疑問に感じる。J空白県のチャレンジはまだまだ改善の余地がありそうだ。
第20回JFL 1st 第8節FC今治vs.奈良クラブ - YouTube
対戦相手のFC今治のチャンネルから。
GW最後の試合でHondaFCに1-0で勝利し、首位のクラブに土をつけた。自力は必ずあるはず。Jリーグへの挑戦はまだ、これからだ。
【大分】vs大宮(H) 前から行けずに〈J2 第12節〉
GW3連戦の2試合目。大分は昨年J1だった大宮に対しての力試しとなるようなゲームにしたかったはず。「30人全員で戦う」と片野坂監督の言うように、多少のターンオーバーをした大分は前からスイッチを入れることができないまま逆転での敗戦となってしまった。
この日のメンバーは以下のように。
大分トリニータ
前節から3人を入れ替え。これまでスタメンだった星と、前節で負傷交代をした後藤はベンチ外。前節はスタメンだった伊佐もベンチ外となった。変わりに先発出場を果たしたのは今季初の先発となった岸田翔平と清本拓己、そして開幕戦以来の先発で三平和司も名を連ねた。那須川、姫野、藤本がひさびさにベンチ入り。
大宮アルディージャ
前節は10戦負け無しだった東京Vを破り、今季初の連勝。また2試合ともクリーンシートと守備が安定してきた大宮。
これまでスタメン器用が多かったシモビッチがベンチからのスタートとなった。
幸先よく先制するも
前半からボールを持たれた大分だったが、カウンターでロングボールを三平が落とすと、清本が抜け出して、ペナルティエリアに入ると強烈なシュート。相手GK笠原昂史が懸命に手を伸ばすも届かず。10分に先制点を奪う。
しかしそこから、大宮の「大分対策」がボディーブローのように効いてくることとなった。
大分がGKから繋いでくると、DF3人+ボランチ2人に対して大宮はFW2枚+中盤4枚で圧力をかけてくる。これは千葉や町田もやってきた事だったが、大宮はまずボランチの宮阪にボールが入らないように、入ったとしても前を向かせないように守備をする。この日の大分は、松本がいつもとは逆サイド、岸田が右サイドに入っていたが、推進力がもの足りずに、サイドからゴリゴリと上がる事ができなかった。
そうしていると、効果的に前線に送ることができずに、大分はボールを「持たされる」時間が多くなる。ボランチからの大きな展開を抑えられ、両WBが前を向けない。ここまで唯一の敗戦だった岡山戦を彷彿とさせる展開に。しかし、先制をしてからじわりじわりと大宮が、苦し紛れに蹴ったボールを回収して大分ゴールに迫ってくる。
大宮は両SBがSHと距離を詰めて、大分のWBを剥がしてCBを釣り出してチャンスを伺う。大分はサイドの深くでボールを奪う事ができていたため、波状攻撃は阻止できたが、徐々に押し込まれる。すると前半41分に右サイドから嶋田慎太郎がペナルティエリアの角から左足で巻いたシュートがファーサイドに吸い込まれて同点に。悪い流れのまま後半へ。
前からスイッチを入れられずに
後半も、支配率こそ大分45:55大宮ほどと、ややボールは持たれているがほぼ五分といったスタッツだった。しかし流れは大宮のまま。65分に大前元紀のコーナーキックが直接決まり逆転を許す。GKの高木からすると、ニアサイドで相手選手と刀根がブラインドになって見えにくかった事もあり、事故みたいな失点だった。
この試合で気になったのはCFの位置に入った三平の動き。ここまでの11試合で上手くいった試合は、CFが相手DFに対して積極的にプレスに行き、パスコースを限定できていたためためシャドウも連動して守備をすることができた。それにより、前からプレスのスイッチを入れて、ボールを奪えば素早く切り替えて攻撃に転じていた。しかし、この日はまず三平は高い位置でプレスに行かずにハーフラインより下で、スペースを埋めることを優先。結果としてチームの重心が低くなってしまい、ボールを奪ってもシャドウがDFラインに吸収されていたりしてカウンターの鋭さも鈍ってしまった。
逆転をされて大分は71分に馬場→川西、その後の78分に2枚変えをする。宮阪→林と三平→藤本。林は手で2を作り4-4-2へと変更したことを伝える。
前での起点を増やして、サイドの人数を増やして強度も上げることにより、攻撃に変化をつけたかったが、残り10分+ATでは時間は足りず。1-2で逆転での敗戦となった。
整理されていた大宮の"大分対策"
大宮は"広島式"の大分に対して数パターンに分けて対策を講じていたように思われる。
①大分のゴールキックなどの場面
大分は繋ぐサッカーをするため、ゴールキックでロングボールは蹴らずに、近くのDFにボールを預ける。その時の大分はDF3人+ボランチ2人で回すため、大宮は2トップ+中盤4人で圧力をかけて、ショートカウンターを狙う。
②大宮が低い位置でボールを奪った場合
自陣からのスローインやロングボールを大宮が回収すると、大分はまずリトリートをして5-4-1になる。チームによっては3-4-3から5-4-1へ可変し終わる前に攻め込むのも手段としてはあったが、それはしない。CB2枚+ダブルボランチの片方の3人でボールを持ち、大分の5バックに大宮はFWの2枚+両SH+両SBまで高い位置を取り、6人をぶつけて押し下げる事を優先。ダブルボランチのもう片方が中盤で楔を受けるためにフリーマンの役割を果たしたり、FWの大前が降りてくることにより、大分のDFラインとボランチの間で受ける準備をする。深い位置にボールが入り、そこから1人でも剥がせば一気に数的優位に立てるため、これに大分は一番手こずっていたと感じた。
③相手陣地でボールを奪った場合、GKのロングボールを高い位置で回収できた場合
これは大宮の同点にしたシーンでも見られた。高い位置でボールを奪えば人数に関係なく前へ。基本的にはFW2枚+両SH、もしくはSH+ボランチ1枚の4人でカウンター。大分の3バックに4人で仕掛けて幅を取りつつ、フリーになった選手が狙うような形。大分の両WBが上がっているため、数的優位、片方のWBが残っていても数的同数なので仕掛ける。同点になった場面では、大分の左WBの松本が戻りきれていなかったために、大宮は右サイドでボールを持ってコントロールシュートまで持ち込めた。
このように相手が引いた時、出てきた時、ボールを持った時でパターン分けができていたために大分はやりにくさを常に感じながらプレーする羽目になっていた。
大宮の印象
上記のように、しっかりとスカウティングができており、大分を構造的に殴れた大宮。それだけでなく、やはり個の力では数段上だなと感じた。大分が中盤でパスコースをサイドのみに限定していても、腰を捻って強引に前にボールを付けたり、落ち着いてボールを回せる所はJ1でやってきたからだろう。
選手では大山啓輔が中盤をしっかりと締めていたのが嫌らしかった。
骨格を殴られて
3-4-2-1の弱点を突かれて崩壊しかけた大分。しかし、最後までしっかりと我慢強く対応をして崩壊は免れた。元J1勢にしっかりと食らいつき、流れのなかからの失点を1で抑えられたのは大いに評価されるべきことだろう。このような後手を踏む試合で大切になるのは、セットプレーだろう。流れでいくらやられても、スコアで勝れば勝ち点3を獲られるのだから、できるに越したことはない。ゴールデンウィークの連戦の最後は、今節に続き元J1のチームだった新潟。ここで連敗をするかしないかで今期のこれからは大きく変わるだろう。