Nishida's diary

トリニータを中心にいろんな試合を。

【立命館大学】突き抜けた何かを

いつの間にか取り残される怖さを痛感するシーズンとなった、昨年の立命館大学。リーグ戦の難しさ、勝ち点1の重みを再確認した年であるとともに、またしてもあと一歩で「インカレ」に手が届かなかった事は非常に悔やまれる。それだけでなく、最終節で残留が決まるという激動の一年であった。
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分岐点となった姫獨戦

昨年の立命館大学の最大の後悔は、後期第5節の姫路獨協大戦だろう。

この年、2部から昇格した姫獨大は例年の昇格チームと同様になかなか勝ち星をあげられず、前期は11戦全敗。後期は第3節に大阪体育大に1-1で引き分けシーズン初の勝ち点を獲得するも、1部の厚い壁に阻まれていた。

一方の立命大は開幕から3戦を1分2敗と躓いたが、前期第4節から8勝4分と勝ち点を確実に重ね、後期第4節終了時には2位阪南大、3位関西学院大と勝ち点29で並び、インカレへ向け最下位の姫獨大戦は落とせない一戦であった。

 

迎えた後期第5節。立命大は姫獨大を相手に前半にPKで先制を許す。立命大は相手の倍の8本のシュートを放つもゴールネットを揺らせずに0-1のまま試合終了。手痛い敗戦となってしまった。

 

狂ってしまった歯車

 姫獨大戦を落とした次の対戦は、リーグ首位のびわこ大戦。柳田健太(→奈良クラブ)、堂安憂(→長野)の右サイドは強力で、チャンスを作られるとサイドを抉った堂安がペナルティエリア内へ速いパスを送ると、DFにあたりオウンゴールに。立命大はボールを保持するも、ゴールが遠く連敗になってしまった。

続く大体大、阪南大との上位対決でも1-4、0-4と立て直す事はできず4連敗。天候不良により阪南大戦後に行われた京都産業大戦では、先制をされるも底力を見せ試合をひっくり返したが、90+6分にセットプレーから失点をし、敗けはしなかったが勝ち点2を落とした。

上位チームの躓きや上位チーム同士の対戦により、京産大戦後も僅かながら4位に滑り込む可能性があった。インカレ出場へは苦手とする関西大、続く延期分の近畿大に連勝をし、かつ他チームの結果次第と、とても厳しいものだったが、その関西大戦を0-2で敗戦。インカレ出場の望みは完全になくなってしまった。それだけでなく、近畿大に敗れてしまうと一気に2部との入替戦になってしまうという事態になった。

最終節の残留をかけた近畿大戦は、1年の延祐太(JFAアカデミー福島)が2G1Aと全得点に絡み3-0で勝利。ほぼ2ヶ月ぶりとなる勝利で、目まぐるしいシーズンを7位で終えた。

 

インカレ出場の意味

ここまで立命館大学の1年を振り返ってきたが、冬の全国大会であるインカレはどの大学にとっても目指す場所であり、憧れの場所である。もちろんスポーツなので勝つことが重要であり、その先にインカレが来るとも言えるが、一番の意味は選手にとっての就活の場であることだ。

 関西学生サッカーリーグは関東に比べてスカウトの視察は少ない。J内定者で比べても、関東で2部のチームからも多くの選手を輩出しているのに対し、関西では数えられるほどである。また、1部でも関東の半分ほどしかプロへは行けない。チームのレベルに大きな差はないのに、である。関東にJクラブが多く、地理的な問題で多くの選手達が見逃されているというのが現状である。

立命館大学にも多くのプロに成りうるだけの力を持った選手がたくさんいる。そんな彼らがただ「見られていなかった」からだけでプロになれない事がとても歯痒い。

 

全国へ行くために

立命館大学は2016年、2017年の2年連続で勝ち点「1」に泣き、インカレ出場を逃している。そして昨年も逃してしまった。それには共通して後期で下位チームから取りこぼしを多くしてきたことに尽きる。普段とは違うプレッシャーややりにくさを跳ね除け、勝ち切る力をつけなければ、全国までたどり着くことはできない。

今年こそ悲願のインカレで輝く選手達の姿をみたい。